歯科≒美容整形【審美歯科】

目覚しい発展を遂げている美容整形というジャンルの中で、特に進歩を遂げている分野のひとつとして審美歯科が挙げられます。審美歯科が独立した分野となっていたのは1990年代に入ってのことですが、実は審美歯科の中でも特に有名な施術であるインプラントは、既に50年以上も前に誕生していたのです。歯科が見た目を美しくするための要素を全く意識の内においていないといえば、当然そんなことはなく、ローマ帝国最初期の時代に活躍した医師ケルズは歯が黒くなった際の対処法を紹介していますが、これも現在で言うなら審美歯科にカテゴライズされる治療であると言えます。

偶然による美容整形施術《インプラント》発見

欠損した部分のある骨の中などに金属を埋め込むことの総称をインプラントと言いますが、世界初のインプラントは治療目的でなされたものではなく、全くの偶然による産物でした。1952年にスウェーデンのブローネマルクが、血液の流れに関する研究のためにチタン製の生体顕微鏡用器具をウサギの体内に埋め込む作業をしていたときのこと、骨とチタンの器具がくっついて、外すことができなくなってしまったのです。ブローネマルクはその驚くべき偶然をそのままにせず、これを歯科医療に応用できないかと、以来13年に渡って、基礎研究や動物実験を重ね、遂に1965年に、一定の条件を満たせば、チタンを骨に埋め込んだ際の拒否反応が起こらずに、強く結合することを発見したのです。これを「オッセオインテグレーション(骨結合)」と名付けたブローネマルクは、人工歯根として臨床に援用することを開始し、世界初のインプラント治療を受けた30代男性のインプラントは、40年以上を経た現在でも問題なく機能しているそうです。そして今日では、インプラントは美容整形における審美歯科の施術としても行われているというわけです。